散文 人との距離のはかりかた
どうやらこのご時世
人と付き合うことが
とても難しくなったらしい
仲良くしてくれる人にさえ
「本当の心はどこにあるのだ」
という感情を抱いてしまう
逃げられない
それもこれも、やはりネットの発達だろうか
自分の目の前にいる
その人としかコミュニケーションを取れなかった時代から
相手が見えなくとも
連絡を取ることができる時代となった
自分が見えなかった相手の生活までをも
垣間見ることができてしまうようになった
つまり、だ
自分が知らない相手の姿が見えてしまうから
余計「本当にこの人はこの気持ちでいるのだろうか」と目の前が不安定になってしまったのではないかと私は思う。
真実の形が、目の前からネットの中に隠れてしまった気がする
人と直接会うことが恐怖となってしまった
なんて寂しいことだろう